平成26年度秋期 ITパスポート 問92 解説
中問B(問89〜92)
PCのデータ保護に関する次の記述を読んで,四つの問いに答えよ。
Sさんは,自宅で使用しているPC(以下,現PCという)に保管していた全ての画像ファイルを誤って削除してしまった。現PCは4か月前に買い替えたものである。以前に使っていたPC(以下,旧PCという)に,削除したファイル数の6割が残っていたので,それらを全て現PCにコピーした。
Sさんが保管していた画像ファイルの概要と,削除した画像ファイルの復旧方法は,次のとおりである。
〔画像ファイルの概要〕
Sさんの現PCには,ディジタルカメラで撮った画像ファイルが保管されていた。一つの画像ファイルの大きさは2Mバイトで,画像編集などはせずに,毎月200ファイルずつ追加していた。誤って削除した時には,2,000ファイルを現PCに保管していた。
〔削除した画像ファイルの復旧方法〕
Sさんは,使い慣れている無線LAN機能付きのルータを介して現PCと旧PCを図1のように接続し,旧PCに保管していたファイルを現PCにコピーした。ルータには,無線LANを識別するためのESSIDとIPアドレスを設定した。
Sさんは,画像ファイルを復旧した後に,現PCに保管している画像ファイルをバックアップしておく必要性を感じて調査を行った。その結果,表1に示すバックアップの種類があることが分かった。そして,バックアップを月に1回実施することにした。
表1 バックアップの種類
| バックアップ方法 | 内容 |
|---|---|
| 完全バックアップ | バックアップの対象とした全てのファイルを保管 |
| 差分バックアップ | 前回の完全バックアップの後に,追加,変更されたファイルを保管 |
| 増分バックアップ | 初回の増分バックアップは,前回の完全バックアップの後に,追加,変更されたファイルを保管 次回以降の増分バックアップは,直前の増分バックアップの後に,追加,変更されたファイルを保管 |

Sさんは,現PCに保管した画像ファイルに色調補正などの加工をすることにした。加工作業のミスなどに備えて,バックアップツールを利用して,毎年4月1日に完全バックアップを実施し,毎月の1日に差分バックアップを実施する。差分バックアップは3回分を保管している。
ある年において,画像ファイルXに対して表2のとおりに加工作業を行ったとき,加工後の各画像ファイルXのうち,この年の6月3日に,バックアップから復旧できないものは,どの作業で加工したものか。
表2 加工作業
| 加工作業 | 作業日 |
|---|---|
| 作業a | 3月20日 |
| 作業b | 4月3日 |
| 作業c | 4月10日 |
| 作業d | 5月5日 |
- ア作業a
- イ作業b
- ウ作業c
- エ作業d
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正解 イ作業b
要点差分バックアップの間に上書きされた版は復旧できない
解説
作業bの結果(4月3日)は、次のバックアップである5月1日より前に作業c(4月10日)で上書きされたため、どのバックアップにも残らず復旧できません。
- 作業a:3月20日の加工結果は4月1日の完全バックアップに含まれるので復旧できます。
- 作業c:5月1日の差分バックアップに含まれるので復旧できます。
- 作業d:6月1日の差分バックアップに含まれるので復旧できます。
したがってイが正解です。