平成27年度春期 ITパスポート 問87 解説
中問A(問85〜88)
ICカードによる入退室管理に関する次の記述を読んで,四つの問いに答えよ。
P社は,セキュリティを確保するために自社ビルを10の区画に分け,各区画への入退室をICカードで行うシステムを導入し,その管理方法についての検証を始めた。このICカードを使った入退室管理(以下,入退室管理という)の概要は次のとおりであり,入退室管理で用いるデータベースの構造(一部)を図1に示す。
〔入退室管理の概要〕
(1) 社員は一つの部署に所属し,ICカードを1人1枚貸与される。ICカードはカード固有のICカード番号をもつ。ICカードの情報はICカード登録表に登録される。
(2) 社員の入退室が許可されている区画は個別に決められており,許可された区分の情報が入退室許可表に登録される。入退室が可能な場合で,その区画が所属部署の入っている区画の場合は“1”,それ以外で入退室が必要と認められた区画の場合は“2”が,入退室許可表の許可区分に登録される。
(3) 各区画にはICカードリーダが設置されており,入退室が許可されたICカード番号を読み取ったときだけドアを解錠し,入退室の記録を入退室記録表に記録する。このとき,入室の場合は“1”,退室の場合は“-1”を入退室記録表の入退室区分に記録する。
なお,P社は,社員に対して午前0時までに退社することを義務づけている。
ICカード登録表
| ICカード番号 | 社員番号 | 所属部署コード | 氏名 |
|---|
入退室許可表
| 社員番号 | 区画番号 | 許可区分 |
|---|
入退室記録表
| 入退室年月日 | 入退室時刻 | ICカード番号 | 区画番号 | 入退室区分 |
|---|
図1 入退室管理で用いるデータベースの構造(一部)
P社では,一度の解錠で同時に複数の社員が入退室することがあり,入室と退室の記録の数が合わないという問題が発生していることが分かった。そこで,毎日,入退室記録表を使って,前日の入退室の回数が一致しない社員がいないかどうかを確認することにした。次に示す入退室確認では,前日の日付で,同一区画での入室と退室の回数が一致していないICカード番号を調べる手順を示している。a,bに入れる字句の適切な組合せはどれか。
〔前日の入退室確認〕
(1) 入退室年月日が前日の日付であるレコードを全て取り出し,ICカード番号の昇順で,かつ,区画番号の同じレコードが並ぶように整列する。
(2) (1)で整列したレコードに対して,ICカード番号と区画番号が同じレコードごとに,それらの[a]し,その結果の値とICカード番号及び区画番号とを併せて表として記録する。
(3) (2)で記録した[a]した値が[b]ICカード番号と区画番号を出力する。
- アa:区画番号が1の場合は1を加算し,2の場合は2を加算 b:奇数である
- イa:入退室区分の値を合計 b:0でない
- ウa:入退室時刻の入室と退室の時刻差を合計 b:24時間を超える
- エa:レコードの個数を計数 b:偶数である
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正解 イa:入退室区分の値を合計 b:0でない
要点入室1・退室−1の合計が0でなければ回数が一致しない
解説
入退室区分は入室が「1」、退室が「−1」です。同じICカード番号・区画番号のレコードで入退室区分の値を合計すると、入室と退室の回数が同じなら0になり、一致しなければ0以外になります。午前0時までに退社する決まりなので、前日分だけで判断できます。
- ア:区画番号の値を加算しても入退室の回数とは関係がないので誤り。
- ウ:時刻差を合計しても回数の一致・不一致は判定できないので誤り。
- エ:レコード数が偶数でも、入室2回・退室0回のように不一致の場合があるので誤り。