平成26年度春期 ITパスポート 問99 解説
中問D(問97〜100)
システム統合時のデータ移行作業に関する次の記述を読んで,四つの問いに答えよ。
小売業のP社では,MとSの二つのブランド商品を販売しており,ブランドごとに販売管理システムが別々に稼働している。P社では,販売業務の効率を向上するために,ブランドSの販売管理システムの顧客データをブランドMの販売管理システムに移行して,統合した上で稼働させる方針を立てた。このために移行プロジェクトが発足した。Aさんはこのメンバに選ばれ,他のメンバと協力して二つの販売管理システムを調査して,統合に必要な作業としてM1~M4,S1~S4を洗い出した。その後,作業ごとの依存関係を検討し,図1に示す移行作業のアローダイアグラムを作成した。

移行プロジェクトで作成した図1に示す移行作業のアローダイアグラムに対して,Aさんは次の指摘を受けた。
〔Aさんが受けた指摘〕
(1) M4の最後に移行作業の完了判定を行い,正しく完了しなかった場合,バックアップ媒体から移行作業前の状態に復旧して業務を継続する。この復旧作業には4.0時間を要する。
(2) 復旧作業を合わせて,当初の作業時間内に収める必要がある。
そこで,復旧作業の時間を確保するために,各作業の担当者にインタビューを実施し,対策案とその効果を検討した。表2に対策案1~4に対する作業時間短縮効果を示す。次の記述中のb,cに入れる適切な組合せはどれか。
復旧作業の時間を確保するための対策案の組合せは,[b]と[c]である。
表2 対策案1~4に対する作業時間短縮効果
| 対策案 | 効果 |
|---|---|
| 1 | S1の作業時間が1/4になる。 |
| 2 | S3の作業時間が0に,M3の作業時間が3.0時間になる。 |
| 3 | M1の作業時間が1/4になる。 |
| 4 | M4の作業時間が1/2になる。 |
- アb:対策案1 c:対策案2
- イb:対策案1 c:対策案4
- ウb:対策案2 c:対策案3
- エb:対策案3 c:対策案4
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正解 イb:対策案1 c:対策案4
要点全ての経路をクリティカルパスの短縮目標以下にする必要がある
解説
復旧作業4.0時間を当初の14.0時間に収めるには、移行作業を14.0 − 4.0 = 10.0時間以内にする必要があります。対策案1(S1:2.0→0.5)と対策案4(M4:5.0→2.5)を組み合わせると次のとおりです。
- S1→S2→S3→M3→M4:0.5 + 3.0 + 2.0 + 2.0 + 2.5 = 10.0
- S1→S2→S4→M4:0.5 + 3.0 + 2.0 + 2.5 = 8.0
- M1→M3→M4:4.0 + 2.0 + 2.5 = 8.5
- M2→M3→M4:2.5 + 2.0 + 2.5 = 7.0
最長10.0時間で条件を満たすのでイです。
- ア:案1と2ではS1→S2→S3→M3→M4が0.5 + 3.0 + 0 + 3.0 + 5.0 = 11.5時間で誤り。
- ウ:案2と3では同経路が2.0 + 3.0 + 0 + 3.0 + 5.0 = 13.0時間で誤り。
- エ:案3と4では同経路が2.0 + 3.0 + 2.0 + 2.0 + 2.5 = 11.5時間で誤り。